
ChatGPTの愛称はちゃっぴー。AIに恋愛相談をする若者たち
いま、ChatGPTこと「ちゃっぴー」に恋愛相談する若者が増えているんだとか。
今回の密着対象者
Tさん(21)大学3年生(女性)
2004年生まれ。埼玉出身。都内の大学に通い中。趣味はカフェ巡り。
ちゃっぴーにどんなことを相談するの?
Tさんの周りでは、いまChatGPTに恋愛相談するのがブームだそうだ。
ChatGPTに恋愛相談をすることが多くて、「ちゃっぴー」って愛称で呼んでます。周りもそう言ってますね。ちゃぴ、とかちゃってぃーという人もいるかな。Copilotを使っている人は、こぴたんって呼んでますね。
2015年にチャッピーという映画があった。チャッピーというAIが暴走する内容だが、それ由来ではないそう。
愛称は「ちゃっぴー」
ちゃっぴーにどんなこと相談するの?
ちゃっぴーには何でも聞きます。彼氏ってどうやったらできるの?とか。笑
「授業が一緒だけど接点はないイケメンとどうやったら仲良くなれるかな?」「あの男の子と私の相性はいい? 」とか聞いています。
甘酸っぱくていいですね。でも、こういうのって、友達とかと話して盛り上がるものじゃないの?
友達に相談するよりもアドバイスをくれるんですよ。
女の子同士で話しても共感しかしてくれないじゃないですか。「そうだよね~」「わかる~私も~」みたいな。裏を返すと、共感できるような話以外はしづらい。でもチャッピーはなんでも相談できて、ちゃんと助言してくれる。
アドバイスに納得感があるんです。しかも、AIって否定してこない。
AIって、正確性というよりは、肯定的な印象を与えるようにできているらしいです。だから、一番アドバイスをくれているように感じるのかな?
「インターン落ちちゃった」みたいな相談をしたことがあって。「それはTちゃんが頑張っている過程だから」って励ましてくれたんですよ。
ちゃっぴーと呼ぶとChatGPTの反応も絵文字愛らしい感じに変化した。本人曰く人気のあだ名らしい
どうしてちゃっぴーに恋愛相談したの?
きっかけは、彼氏のいない友達がChatGPTを彼氏のように育てていて。
「育てる」って言い方をするんですけど、自分好みにプロンプトしていくんです。
最初見たときは「この世の終わりだ~」と思ったんです。けど、私も恋愛相談をしはじめたら楽しくなっちゃって(笑)。そこからちゃっぴーって呼び始めました。
相性占いとか、恋愛相談を超えてAIを彼氏にように仕立て上げるは、隔世の感があるね。育成ゲームみたいな感覚なのかな。でも「この世の終わりだ」って言いながらTさんも恋愛相談にハマったんだね。
ちょっと寂しかったからだと思います。
インスタとかで充実している人を見たり、友達が別の子たちと仲良くしている情報もすぐ入ってくる。それで友達の友達に嫉妬心みたいなものを感じたりとか。
ちょっと前に、「T(私)はいっぱい友達いるけど、あたしにはTしかいない」とか言われたんですけど。孤独感を感じている人は今の時代多い気がするんです。
まとめ
今回の話をきっかけにXを見ていると、2023年に欧米の方がChatGPTにChappieとあだ名をつけている投稿があった。また、海外でも恋愛相談など同様の使い方がされているらしい。
アメリカでは、人前でネガティブなことを言うことがよしとされないため、弱音を吐くことができず心を病んでしまう、と聞いたことがある。それがゆえにアメリカはカウンセリングが発達しているのだ、と。
日本の若者の間でもパーソナルな相談や愚痴の聞き手としてAIが根付きはじめているのは、AIがこのデジタル社会のストレスのはけ口の一つになっている、ということなのだろうか。
しかし、ChatGPTがちゃっぴーと愛でられているのは日本らしくて面白い。ちゃっぴーを擬人化したキャラクター、ちゃっぴーの推し活などが近い将来登場しそうである。