若者調査の費用相場|グルイン・デプス・アンケート別の料金目安

若者向けの調査を企画して、最初にぶつかるのが予算の壁です。グループインタビューは1回いくらなのか、アンケートで済ませたほうが安いのか。
相場を知らないまま見積もりを取ると、出てきた金額が高いのか安いのかの判断すらつきません。実のところ、調査費用のかなりの部分は、条件に合う若者を探して連れてくる部分に消えています。ここが読めるようになると、見積もりの見え方が変わります。

若者調査の費用目安|グルイン・デプス・アンケート

調査会社各社が公開している料金表を見ると、目安はおおよそ次の幅に収まります。

  • グループインタビューは1グループあたり30万円から50万円台
  • デプスインタビューは対象者6名前後のパッケージで20万円から35万円前後
  • ネットアンケートは10問100サンプルで数万円から、30問1,000サンプル規模なら40万円台

ただし、これはあくまで幅です。対象者の条件、人数、どこまでの作業を依頼するかで、同じ手法でも金額は2倍3倍と変わります。
とくに若者調査は対象者が集まりにくく、リクルート費が上振れしやすい領域です。数字の一人歩きには気をつけてください。

費用の内訳|何にお金がかかっているのか

見積もりを分解すると、費目はほぼ次の6つに集約されます。

費目 中身 負担が大きくなりやすい手法
企画・設計 目的の整理、インタビューフローや調査票の作成 すべての手法
リクルート 条件に合う対象者を探し、日程を押さえる グルイン・デプス
謝礼 対象者への協力費。対面なら1人数千円から1万円程度 グルイン・デプス
会場・機材 インタビュールーム代、録画や配信の設備 グルイン
モデレーター 当日の進行役。若者相手は力量の差が出やすい グルイン・デプス
集計・分析・報告 発言録の作成、集計、レポート執筆 すべての手法

インタビュー系の費用で大きな割合を占めるのが、リクルートと謝礼です。人を集めるお金と言い換えてもいいくらいです。
一方アンケートは、モニターに配信する実査部分が中心で、設問数とサンプル数の掛け算でほぼ決まります。

費用を左右する3つの変数

同じグループインタビューでも、条件次第で金額は大きく動きます。効くのは主に3つです。

1つ目は対象者条件の細かさ。大学生なら誰でもいいのか、特定のアプリを週3回使う地方在住の高校生なのかで、該当者の見つかりやすさがまるで違います。条件が細かいほどリクルート費と謝礼は跳ね上がります。
2つ目は人数。グループの本数やインタビューの人数に、費用はほぼ比例します。
3つ目は場所です。都心なら会場もモデレーターも選択肢が多い一方、地方開催は会場費や交通費、現地でのリクルートで割高になりがちです。オンラインに切り替えると、この差はかなり平らになります。

どの条件をどこまで絞るべきかは調査の目的で決まります。迷ったら、先に若者調査の進め方を固めてから見積もりを取ると、要らない項目を削りやすくなります。

安く抑える工夫と、削ってはいけないところ

予算が限られるとき、まず検討したいのがオンライン化です。会場費と交通費が浮き、地方の若者にも会えます。
アンケートならセルフ型ツールで実査だけ外部に出す、インタビューなら発言録や分析を社内で巻き取る、といった切り分けも有効です。グループを4名程度の小規模にして本数を絞る手もあります。

逆に削ってはいけないのが、リクルートの質と謝礼、それから設計です。条件とずれた人が6人集まったグループインタビューは、何も生みません。

研究所でよく話題になるのは、謝礼を削った調査ほど当日に人が来ないという話です。知らない会社のインタビューに出向くのは、若者にとって案外腰が重いもの。対価が見合わなければ、優先順位はバイトや友達との予定にあっさり負けます。

見積もりの読み方|安かろうの失敗パターン

見積もりを受け取ったら、金額の前に範囲を確認します。見るべきは次の4点です。

  • 発言録の作成は含まれているか
  • 分析と報告書はどこまで書いてくれるのか、データ納品だけか
  • 謝礼と会場費は込みか、実費精算か
  • 対象者が集まらなかった場合の追加リクルート費は誰が持つか

安い見積もりは、たいていこの範囲が狭いだけです。データ納品のみで受け取って社内で持て余す、緩い条件で集めた対象者に的外れな話を聞き続ける、安い謝礼で当日欠席が出てグループが成立しない。
どれも実際によく聞く失敗で、やり直しまで含めれば結局高くつきます。調査はZ世代マーケティングの入口にすぎないので、施策につながる形で手元に残るかどうかまで見て選んでください。

予算より先に、問いを固める

費用を抑える一番の近道は、相見積もりではなく、知りたいことを1行に絞ることです。仮説を探すならデプスやグルインで少人数を深く、仮説を確かめるならアンケートで広く。問いが決まれば手法が決まり、手法が決まれば費用のかけどころが決まります。

若者研究所では、現役の学生研究員100人以上のネットワークを生かし、条件の細かい若者のリクルートからグループインタビュー、アンケート設計までを支援しています。予算に合わせた調査設計のご提案もできますので、若者リサーチの見積もり相談お問い合わせはお気軽にどうぞ。

よくある質問

若者向けのグループインタビューは1回いくらかかりますか?

リクルートや謝礼、会場費、モデレーター、発言録まで含めて1グループ30万円から50万円台が目安です。対象者の条件が細かいほどリクルート費と謝礼が上がるため、条件次第でこの幅を超えることもあります。

若者調査の費用を安く抑える方法はありますか?

オンライン開催で会場費と交通費を減らす、セルフ型アンケートツールを使う、発言録や分析を社内で巻き取るといった方法があります。ただしリクルートの質と謝礼を削ると対象者の質や出席率が下がり、かえって高くつきやすいので注意が必要です。

調査会社の見積もりを比較するときは何を確認すればよいですか?

金額そのものより、発言録や分析レポートが含まれるか、謝礼と会場費は込みか、対象者が集まらなかった場合の追加費用は誰が負担するかを確認してください。同じ金額でも、含まれる作業の範囲が大きく違うことがあります。

この記事を書いた人

石崎健人
石崎 健人 | 株式会社バイデンハウス マネージング・ディレクター

外資系コンサルティング・ファーム等を経て現職。バイデンハウスの消費財、ラグジュアリー、テクノロジー領域のリーダーシップ。生活者への鋭い観察眼と洞察力を強みに、生活者インサイトの提供を得意とする。2022年より株式会社バイデンハウス代表取締役。2025年よりインタビュールーム株式会社(リサート)取締役。リサート所属モデレーター。

この記事の監修者

三上広葉
三上 広葉 | 若者の研究所 所長

2025年より株式会社バイデンハウス取締役。バイデンハウスの飲料・食料、美容・コスメ、SNSのリーダーシップ。Z世代、サブカルチャー、海外トレンドへの幅広い知見を強みにZ世代マーケティングの支援を得意とする。

この記事を書いた人

石崎 健人

外資系コンサルティング・ファーム等を経て現職。バイデンハウスの消費財、ラグジュアリー、テクノロジー領域のリーダーシップ。生活者への鋭い観察眼と洞察力を強みに、生活者インサイトの提供を得意とする。2022年より株式会社バイデンハウス代表取締役。2025年よりインタビュールーム株式会社(リサート)取締役。リサート所属モデレーター。